Shin Takamatsu Architect and Associates Co.,Ltd. 株式会社高松伸建築設計事務所

道の駅 京丹波 味夢の里

平成26年度の京都縦貫自動車道丹波綾部道路の開通により、京都市と宮津市をおよそ100kmにわたって結ぶ “京都府の背骨“ が形成される。
京丹波町は、この “背骨” の形成に伴い、町の経済に寄与するところの一般通行車が激減することを懸念し、丹波PA(仮称)に隣接する地に地域振興拠点施設の建設を決定し、これをDBO方式のPPP事業によって行うべく、事業者の参画を募った。
しかる後、有識者による事業者選定委員会による審査を経て、我々を含む京丹波町内・京都府内企業によって構成されたSPC “ROOF GATE株式会社” が事業者として特定されることとなった。

さて、町から設計者に提示された条件は、これ以上ないほど明快である。
即ち、「交流拠点」、「情報発信拠点」、「おいしさの拠点」の創造である。
我々が導き出した回答もまた負けず劣らずシンプルである。
即ち、「情報発信拠点」と「おいしさの拠点」を東西に分棟配置し、それらを82.4m×44m大きな1枚の屋根“マザールーフ“によってゆったりと覆うことによって創出された空間を「交流拠点」として位置付けるというものである。
“マザールーフ” の中央部に位置するところの、縦貫道と一般道、すなわち町外と町内を結ぶ大きな門を “ウェルカミングゲート” と名付けた。これは、SPCが謳う “着地型観光”をストレートに体現するシンボルである。
縦貫道側と一般道側の両方に面するふたつのファサードに、町内に散見される古民家のシルエットをモチーフとして採用したのは、この懐かしいかたちが、町の新たな原風景となることを願ってのことである。このファサードを形成する6mに及ぶ広大な軒先空間は “軒先コンコース” と名付けられたイベントスペースであり、上屋との一体的な利用が可能である。

さて、この縦貫道が日本海で遠く接続する国道9号線沿いに、かつて継続的に設計した公共建築群が、人々に “9号線ものがたり” と呼ばれ、親しまれるようになって久しい。
そのような経験を有する設計者としては、このプロジェクトを、第2の「ものがたり」の序章として育みたいという強い思いがある。

所在地
規模
敷地面積
建築面積
延床面積
竣工年
用途
: 京都府 京丹波町
: 地上1階
: 25,049m2
: 4,179m2
: 3,378m2
: 2015
: 物品販売業を営む店舗・飲食店