Shin Takamatsu Architect & Associates

台北市から南へ新幹線で30分余り、人口45万人ほどの新竹市にはここ数年ハイテク企業やその種の研究関連施設が急速に集中しつつあり、台湾のシリコンバレーとの呼び名が高い。現在、その郊外に一団地形式の大規模な宅地開発が進行中であり、この建築はその中核共用施設であるところのコミュニティセンターである。ちなみにこの種の施設は台北市木柵において既に手掛けており、そのコンセプト及び設計手法は少なからず評価を得ているところがある。その実績を踏まえ、ここでは基本的にその成果を踏襲している。主要機能を大きく「はれ(・・)」と「()」に大別し、「はれ」のゾーンを徹頭徹尾開放的な空間、「け」を地形と同化するポディウムとする極端なまでに明快な構成を案出した。これによって、おそらく豊かで起伏に富んだ環境とのふたとおりの感応が生まれることになるだろう。

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