国は、国力の増強を担う戦略的な政策として観光産業を重視する方向性を打ち出し、カジノの法制度化を積極的に検討する方針を決定した。これを受け、議会内の小委員会がカジノ施設のパイロットプランを起草することになり、我々がその立案を担当することになった。その後、長期に渡る調査と検証を経て、最終的には2つのタイプのカジノ施設開発し、これを提出することに決定した。「都市型カジノ施設」と「リゾート地型カジノ施設」である。そのひとつ「リングダム」と名付けた本案は「都市型カジノ施設」である。造形はおそらく意表を突くものではあるが、施設の構成は至って合理的である。カジノ、及びカジノ関連ゾーンを自動調光システムを装備したガラスルーフで覆い、そのほとんどを地中に埋設するとともに、これを基台として上部に高さ300mの楕円リング状のホテルを据える。イコンとしての認知性を主題とした造形は、今後陸続と登場するであろう同種の施設との競合を見据えた結果である。
RINGDOM
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